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2006年4月17日② チーのこと

 同じ日、同じ時に二つ更新します。
この下にもう一つ、ポーランドから届いたイースターについての記事が載っています。

さて、チーのことですが、今朝飼い主のYさんから電話があり、容態が更に悪化したとありました。
用事を済ませて会いに行くと、チーは庭の片隅に横たわり、しんどそうにしていました。
私が頭をなでてやると、嬉しそうに耳を後ろにやってお鼻をクンクンさせてきます。
私のことは分かっているようです。
Yさんはチーを日陰に移すために持ち上げました。チーは痛がって叫び声をあげます。同時におしっこが出ました。今朝は朝からでなかったので心配していたということ。出たら体が楽になるから良かったということでした。
 また、今朝早く痛がって一時間ほど鳴いていたということです。Yさんは何回か顔や足をかめれたそうです。そしてチーは涙を流していたともこと。痛いと犬も涙が出るのだろうかとYさんは悲しそうに言いました。
 苦しそうなので、楽に天国へ行けたらと思います。

 しかし、もはやこういう状態の時は、苦しそうに見えても心は穏やかだと思います。

 私は十年ほど前に、十二指腸潰瘍が明け方に破裂して、中の液が腹腔内にあふれ、激しい痛みに襲われたことがります。(腹膜炎)
 夫の車で即病院、そして緊急手術ということになりましたが、痛みはある時期から楽になり、心は驚くほど平安で静かでした。
と言いましても、意識が朦朧としていたのではありません。
周りの状況(病院での手術準備のあわただしい処置や周りのスタッフの対応など)は事細かに覚えているのです。現実世界ともう一つの静かな平安な世界が同時に感じられました。
 体はそこにいるのですが、心はもう少し違うところにいて、病院大嫌いで大の怖がりの私が、素面だったら怖くてたまらない様々な処置や全く見知らぬ病院スタッフに囲まれこれから手術するというのに、何の恐怖心もなく、まるで桃源郷にいるがごとく幸せだったのでした。
 痛みはなぜか途中で治まったので、(普通なら大の男でも七転八倒するはずと主治医が言ってました)痛み止めも途中まで打たず回りを細かく観察していました。消化器の穿孔性腹膜炎の場合、戻す人が多いとのことでしたが、気分が悪いとか吐き気は全然ありませんでした。
 手術前になって、痛くなったりもしたのですが、桃源郷の幸せ状態は麻酔からさめてさめてからまる一日ほど続いていました。(麻酔からさめた時もなんともさわやかでした)
 ところが、元気になるにつれ、そういう気持は失せてくるんですね。痛いだの、怖いだの文句が増え、退院当時には縫ったところが膿んだ処置のたびに逃げ回り、大騒ぎするほど厄介な患者になっていました。入院生活はすごく楽しかったですけどね。

 素面になってから思うに、人間というか生き物は危機的状況になると、脳から脳内麻薬が出て平安になるようにできているのではないかということです。
 ただ単に脳内の分泌だけでなく、その時に宇宙の大元というか、大きなものとつながるのではないかと思います。人間の心、魂は宇宙の存在そのものであり、深い部分でつながっていると思うのです。だって生命は宇宙から生み出されたものだからです。こういうことも、病院でのその体験から探求するようになりました。

 また、その桃源郷みたいな向こうに花畑こそ見えなかったが、臨死体験者が言うところのあちらの世界が分かりました。全ての存在と共にあるというような感覚が(素面の今ははっきり思い出せないのですが)確かにありました。驚くほど透明で平安でした。

 これと同じ体験を今度は父が亡くなる時に体験しました。父は末期ガンで亡くなったのですが、亡くなる前日まで、私の心は重苦しく病室を出ると涙を止めることが出来ませんでした。
が、亡くなる数時間前に、意識の無い父から魂で語りかけがあり、同時に私が手術前後に体験したあの透明で平安な空気に包まれたのです。
 父が今は体が楽になりとても幸せにしていることが分かり、私も何の不安もなくなりました。
父が亡くなった後も、しばらくその平安があり、寂しかったけど、決して悲しくはなく、それまでは仲が悪かった父と初めて心(魂)がつながったと思いました。

 で、今日、チーのまわりには確かにその透明で平安の空気が感じられました。
 チーは苦しそうですが、魂はきっと穏やかだと思います。
そして、虹の橋を渡ってもても魂の奥では交流することが出来るのだと思います。

今日チーの写真を撮ろうかと思いましたが、やめました。
少し前に写した写真です。
2006年4月17日② チーのこと_a0063364_19405451.jpg

 
 「フデさんって危ない人だなあ、変な宗教みたいな話だ」と思われる方は無視してください。
by andrzej11 | 2006-04-17 20:05 | チーちゃん


愛犬を中心とした生活日誌


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